雑古 亜由美

私はいつも"今を精一杯生きる"の気持ちで臨んでいますので、その時の条件で出来る限り良い印象を持って過ごせる様に心がけています。ピアノはほぼ唯一自分の楽器を持ち運びせず、その会場の楽器で演奏させて頂きます。普段なかなか弾く機会のない素晴らしい楽器を豊かな音響の中で演奏出来た時は本当に幸せな一時になります。ただひとつ自分の中で大事にしている事があります。阪神大震災の時に神戸大学で連続演奏会というものがあり、ショパンを弾かせて頂きましたが、ある被災者のご夫婦に、「あなたのショパンを聴いて涙が出ました、被災して以来無くしていた感情を取り戻せた気がします、心が豊かでないとたとえ食べ物を口にしても人間は生きていけないものですね」とお声をかけて頂き、まだ若くて自分の好きな様に勢いだけで弾いていた私にはとても心に響く言葉でした。それ以来皆さんに"笑顔"で聴いて頂ける様に、益々その時を大事に心を込めて演奏する事に努めています。 音楽の存在意義が「live」(生)なのか「器機」(バーチャル)なのか論じられてもうかなり経ちます。でも、あるテレビ番組にも紹介されていましたが、宇宙へのファーストコンタクトに選ばれたのはバッハだったとか…形はどうであれクラシック(古典)を無くして音楽(歴史)は成り立たない、やはり積み重ねは大事と改めて実感しているこの頃です♪"クラシック万歳

プロフィール

神戸女学院大学音楽学部ピアノ専攻卒業。横井和子、志水英子、山上明美、A・ピュイグ・ロジェの各氏に師事。ウィーン国立音楽大学夏期セミナー修了。ハンス・カン、ミヒャエル・クリストの各氏に師事。朝日推薦演奏会(ザ・シンフォニーホール)、ショパン協会推薦ショパンの夕べ(エル シアター&兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホール)、日本演奏連盟オーディション合格により推薦コンサート"若いひびき"(いずみホール)等に出演。日本センチュリー交響楽団、ポーランド国立クラクフ室内管弦楽団等と協演。日本ピアノ教育連盟主催ベートーベン・オーディション奨励賞、京都ピアノコンクール審査員特別賞等受賞。2007年より大学同級生と専門分野を越えて様々な音楽をお届けする"ディーフロインディネン"を立ち上げ現在までにジョイントコンサートを5回開催。2013年4月ソロリサイタルを兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホールにて開催。新響楽器ピアノ講師によるジョイントコンサートに楽器店代表として連続出演。現在、日本演奏連盟、日本ピアノ教育連盟、ショパン協会関西支部各会員。ヤマハピアノグレード試験官。自身の演奏活動に加え「3台のピアノによるサマーコンサート」を企画主催する等、多方面にて後進の指導にあたっている。

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